Linux用語集
コマンドラインで使われる用語を分かりやすく解説
A
Absolute Path(絶対パス)ぜったいぱす
ルートディレクトリ(/)から始まる完全なパス。システムのどこからでも同じ場所を指す。
Alias(エイリアス)えいりあす
コマンドの別名や短縮形。よく使うコマンドを簡単に実行できる。
Argument(引数)ひきすう
コマンドに渡す値やデータ。ファイル名や検索パターンなど。
B
Background(バックグラウンド)ばっくぐらうんど
ターミナルを占有せずに実行されるプロセスの状態。
Bash(Bash)ばっしゅ
Bourne Again Shell。最も広く使われているLinuxシェル。
Binary(バイナリ)ばいなり
コンパイルされた実行可能ファイル。機械語で書かれている。
C
chmod(chmod)ちょもっど
ファイルやディレクトリの権限を変更するコマンド。Change modeの略。
Command(コマンド)こまんど
シェルで実行する命令。プログラムやスクリプトを起動する。
cron(cron)くろん
定期的にコマンドやスクリプトを実行するためのデーモン。
Current Directory(カレントディレクトリ)かれんとでぃれくとり
別名: Working Directory, 作業ディレクトリ
現在作業中のディレクトリ。作業ディレクトリとも呼ばれる。
D
Daemon(デーモン)でーもん
バックグラウンドで常駐して動作するプロセス。サービスを提供する。
Delimiter(デリミタ)でりみた
別名: 区切り文字, セパレータ
データを区切るための文字。カンマ、タブ、スペースなど。
Directory(ディレクトリ)でぃれくとり
ファイルを整理・格納するためのフォルダ。Windowsの「フォルダ」と同じ概念。
Dot File(ドットファイル)どっとふぁいる
ファイル名が.(ドット)で始まる隠しファイル。設定ファイルなどに使われる。
E
Environment Variable(環境変数)かんきょうへんすう
システム全体やプロセスで使用できる変数。大文字で表記されることが多い。
Escape(エスケープ)えすけーぷ
特殊文字を通常の文字として扱うための処理。\(バックスラッシュ)を使う。
F
File(ファイル)ふぁいる
データを保存する基本単位。テキストファイル、実行ファイル、画像ファイルなど様々な種類がある。
Flag(フラグ)ふらぐ
オプションの別名。特に単一文字のオプション(-a、-l など)を指すことが多い。
Foreground(フォアグラウンド)ふぉあぐらうんど
ターミナルを占有して実行されるプロセスの状態。
G
Group(グループ)ぐるーぷ
複数のユーザーをまとめた単位。ファイルへのアクセス権限を共有できる。
H
Hard Link(ハードリンク)はーどりんく
同じinodeを指す別のファイル名。元ファイルと区別がつかない。
Home Directory(ホームディレクトリ)ほーむでぃれくとり
各ユーザー専用のディレクトリ。ログイン時の開始位置。~で表される。
Hostname(ホスト名)ほすとめい
ネットワーク上でコンピュータを識別する名前。
I
inode(アイノード)あいのーど
ファイルのメタデータ(権限、所有者、サイズ、更新日時など)を保存する構造。
IP Address(IPアドレス)あいぴーあどれす
インターネット上でコンピュータを識別する数値の住所。
K
Kernel(カーネル)かーねる
OSの中核部分。ハードウェアとソフトウェアの橋渡しをする。
L
localhost(ローカルホスト)ろーかるほすと
自分自身のコンピュータを指す特別なホスト名。127.0.0.1に対応。
Log(ログ)ろぐ
システムやアプリケーションの動作記録。問題解決に使用される。
M
Man Page(マニュアルページ)まにゅあるぺーじ
Linuxコマンドの詳細な説明書。manコマンドで表示できる。
Metacharacter(メタ文字)めたもじ
特別な意味を持つ文字。シェルや正規表現で使われる。
Mount(マウント)まうんと
ファイルシステムをディレクトリツリーに接続すること。
O
Option(オプション)おぷしょん
コマンドの動作を変更する修飾子。-(ハイフン)や--(ダブルハイフン)で始まる。
Owner(所有者)しょゆうしゃ
ファイルやディレクトリを所有するユーザー。
P
Package(パッケージ)ぱっけーじ
ソフトウェアとその依存関係をまとめた配布単位。
Parent Directory(親ディレクトリ)おやでぃれくとり
一つ上の階層のディレクトリ。..(ドット2つ)で表される。
Partition(パーティション)ぱーてぃしょん
ハードディスクなどのストレージデバイスを論理的に分割した区画。
Path(パス)ぱす
ファイルやディレクトリの場所を示す文字列。絶対パスと相対パスがある。
PATH(PATH)ぱす
実行ファイルを検索するディレクトリのリストを格納する環境変数。
Permission(パーミッション)ぱーみっしょん
ファイルやディレクトリへのアクセス権限。読み取り(r)、書き込み(w)、実行(x)がある。
Pipe(パイプ)ぱいぷ
コマンドの出力を別のコマンドの入力に接続する機能。|(縦棒)で表す。
Port(ポート)ぽーと
ネットワークサービスを識別する番号。0-65535の範囲。
Process(プロセス)ぷろせす
実行中のプログラムのインスタンス。メモリ上で動作している。
Process ID (PID)(プロセスID)ぷろせすあいでぃー
各プロセスに割り当てられる一意の識別番号。
Prompt(プロンプト)ぷろんぷと
コマンド入力を促す表示。ユーザー名、ホスト名、現在のディレクトリなどを表示。
R
Redirect(リダイレクト)りだいれくと
入出力の向き先を変更する機能。>(出力)、<(入力)、>>(追記)などを使う。
Regular Expression(正規表現)せいきひょうげん
別名: Regex, RegExp
文字列のパターンを表現する記法。検索や置換で使用。
Relative Path(相対パス)そうたいぱす
現在のディレクトリを基準とした相対的なパス。./(現在)や../(親)で始まることが多い。
root(root)るーと
別名: Superuser, Administrator
Linuxシステムの管理者権限を持つ特別なユーザー。スーパーユーザーとも呼ばれる。
Root Directory(ルートディレクトリ)るーとでぃれくとり
ファイルシステムの最上位ディレクトリ。スラッシュ(/)で表される。
S
Script(スクリプト)すくりぷと
複数のコマンドを記述したテキストファイル。自動実行できる。
Shebang(シェバン)しぇばん
スクリプトの先頭に記述する#!。どのインタープリタで実行するかを指定。
Shell(シェル)しぇる
ユーザーとOSの間でコマンドを解釈・実行するプログラム。
Signal(シグナル)しぐなる
プロセス間通信の仕組み。プロセスに特定の動作を指示する。
SSH(SSH)えすえすえいち
Secure Shell。暗号化された安全なリモート接続プロトコル。
Standard Error (stderr)(標準エラー出力)ひょうじゅんえらーしゅつりょく
エラーメッセージ用の出力ストリーム。通常の出力とは別に管理される。
Standard Input (stdin)(標準入力)ひょうじゅんにゅうりょく
プログラムへの入力ストリーム。通常はキーボードからの入力。
Standard Output (stdout)(標準出力)ひょうじゅんしゅつりょく
プログラムからの通常の出力ストリーム。通常は画面に表示される。
sudo(sudo)すーどぅー
一時的に管理者権限でコマンドを実行するためのコマンド。
Symbolic Link(シンボリックリンク)しんぼりっくりんく
別名: Symlink, ソフトリンク
他のファイルやディレクトリへのショートカット。パスを記録している。
T
Terminal(ターミナル)たーみなる
コマンドライン操作を行うためのインターフェース。端末エミュレータ。
TTY(TTY)てぃーてぃーわい
テレタイプライターの略。端末デバイスの総称。
U
User(ユーザー)ゆーざー
システムにログインしてコンピュータを使用する人またはアカウント。
W
Wildcard(ワイルドカード)わいるどかーど
ファイル名のパターンマッチングに使う特殊文字。*(任意の文字列)、?(任意の1文字)など。