はじめに
こんにちは!プログラミングの世界へようこそ!
「プログラミング」という言葉を聞いて、どんなことを想像しますか?
- 黒い画面に英語がたくさん...?
- 天才じゃないとできない...?
- 数学が得意じゃないとダメ...?
ちょっと待って! それは大きな誤解です!
実は、プログラミングは「コンピュータに、やってほしいことを順番に教えてあげること」なんです。
今日は、あなたの身の回りにある「プログラム」を一緒に見つけていきましょう!
身の回りのプログラム探し
朝起きてから使うプログラム
あなたは今朝、どんな道具を使いましたか?
1. 目覚まし時計(スマートフォン)
朝、アラームが鳴りましたか?それもプログラムです!
もし 時刻が7時00分になったら
アラーム音を鳴らす
画面を明るくする
「起きる時間です」と表示する
これが、目覚ましアプリのプログラムを日本語で書いたものです。簡単でしょう?
2. 炊飯器
ご飯を炊くときの炊飯器も、実はプログラムで動いています!
スイッチが押されたら
1. 水の量を確認する
2. お米を60度で20分温める
3. 100度まで温度を上げる
4. 15分間沸騰させる
5. 火を弱めて10分蒸らす
6. 「ピピッ」と音を鳴らす
7. 保温モードに切り替える
炊飯器は、この「やることリスト」を順番に実行しているんです。
3. 洗濯機
洗濯機もプログラムの塊(かたまり)です!
スタートボタンが押されたら
1. 水を入れる(センサーで量を確認)
2. 洗剤を混ぜる
3. 10分間グルグル回す(洗い)
4. 水を抜く
5. きれいな水を入れる
6. 5分間グルグル回す(すすぎ)
7. 水を抜く
8. 高速で回して水を飛ばす(脱水)
9. 「終了しました」と音で知らせる
街で見かけるプログラム
外に出ると、もっとたくさんのプログラムが動いています!
信号機
横断歩道の信号機を思い出してください。
ずっと繰り返す:
1. 車用を「青」、歩行者用を「赤」にする(1分間)
2. 車用を「黄」にする(3秒間)
3. 車用を「赤」、歩行者用を「青」にする(30秒間)
4. 歩行者用を「点滅」させる(10秒間)
5. 最初に戻る
自動販売機
ジュースを買うときの自動販売機も、プログラムで動いています。
お金が入れられたら
1. 金額を数える
2. 買える商品のボタンを光らせる
ボタンが押されたら
1. 在庫があるか確認する
2. 商品を落とす
3. おつりを計算する
4. おつりを出す
エレベーター
エレベーターは、もう少し複雑なプログラムで動いています。
ボタンが押されたら
1. 今いる階と呼ばれた階を比較する
2. もし上の階なら、上に移動する
3. もし下の階なら、下に移動する
4. 目的の階に着いたら、ドアを開ける
5. 10秒待つ
6. ドアを閉める
プログラミングって何だろう?
ここまで見てきたように、プログラミングとは:
プログラミングとは
コンピュータや機械に「何を」「どんな順番で」「どんなときに」やってほしいかを、詳しく教えてあげることです。
プログラムの3つの要素
どんなプログラムも、基本的にこの3つでできています:
-
順番に実行する(順次処理)
- 「まず〇〇をして、次に△△をして...」
-
条件で判断する(条件分岐)
- 「もし〇〇なら、△△をする」
-
繰り返す(反復処理)
- 「〇〇を10回繰り返す」「△△になるまで続ける」
人間もプログラムを実行している?
実は、私たちも毎日「プログラム」を実行しています!
朝の準備プログラム:
1. 目覚ましが鳴ったら起きる
2. もし平日なら:
- 顔を洗う
- 朝ごはんを食べる
- 歯を磨く
- 着替える
- 家を出る
3. もし休日なら:
- もう少し寝る
料理のレシピもプログラム:
カレーの作り方:
1. 野菜を切る
2. 肉を炒める
3. 野菜を加えて炒める
4. 水を入れる
5. 沸騰するまで待つ
6. ルーを入れる
7. とろみがつくまで混ぜる
なぜプログラミングを学ぶの?
1. 問題を解決する力がつく
プログラミングを学ぶと、大きな問題を小さく分けて、順番に解決する力が身につきます。
例:部屋の片付け
- ❌ 「部屋を片付ける」(大きすぎて何から始めていいか分からない)
- ✅ プログラミング的思考で分解:
- 床にあるものを拾う
- 本は本棚に戻す
- 服はクローゼットにしまう
- ゴミはゴミ箱に捨てる
- 机の上を整理する
2. 自動化できる
面倒な繰り返し作業を、コンピュータに任せられます。
例:
- 100人にメールを送る → プログラムなら1秒
- 1000個のファイル名を変更 → プログラムなら一瞬
- 毎日の天気を記録 → プログラムが自動でやってくれる
3. アイデアを形にできる
「こんなものがあったらいいな」を実現できます。
例:
- 勉強時間を記録するアプリ
- 家族の予定を共有するカレンダー
- ペットの餌やり時間を教えてくれるアラーム
4. AI時代に必須のスキル
これからはAI(人工知能)と一緒に働く時代です。プログラミングの考え方を知っていると:
- AIに正確に指示を出せる
- AIの提案を理解して改善できる
- AIを使って自分のアイデアを実現できる
よくある質問と不安
Q: 数学が苦手だけど大丈夫?
A: 大丈夫です! 基本的なプログラミングに必要なのは「順番に考える力」だけ。料理のレシピが読めれば、プログラミングもできます。
Q: 英語ができないとダメ?
A: そんなことありません! 使う英単語は限られていて、すぐに覚えられます。それに、最近は日本語でプログラミングできるツールもあります。
Q: 失敗したらどうしよう...
A: 失敗は大歓迎! プログラミングの世界では、失敗は「学習のチャンス」です。プロのプログラマーも、毎日たくさん失敗しながら学んでいます。
Q: 何歳からでも始められる?
A: もちろん! 7歳の子どもから、70歳のおじいちゃんおばあちゃんまで、みんなプログラミングを楽しんでいます。始めるのに「遅すぎる」ことはありません。
今日のまとめ
覚えておいてほしい3つのこと
- プログラミングは「コンピュータへの詳しい指示書」を書くこと
- 私たちの身の回りは、プログラムであふれている
- プログラミングは特別な才能がなくても、誰でも学べる
次回予告
次のレッスンでは、「コンピュータとお話しする方法」を学びます。
- コンピュータは、どうやって私たちの指示を理解するの?
- なぜ細かく指示する必要があるの?
- プログラミング言語って何?
楽しみにしていてくださいね!
チャレンジ問題
今日学んだことを使って、考えてみましょう!
問題1:自動ドアのプログラム
コンビニの自動ドアは、どんなプログラムで動いていると思いますか?日本語で書いてみましょう。
答えの例を見る
ずっと繰り返す:
もし 人が近づいたら(センサーが反応したら)
ドアを開ける
5秒待つ
もし 誰もいなければ
ドアを閉める
問題2:プログラムを見つけよう
あなたの家の中で、プログラムで動いているものを3つ見つけてみましょう。それぞれ、どんな動きをしているか考えてみてください。
答えの例を見る
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電子レンジ
- 時間を設定 → スタート → 回転させながら温める → 時間になったら「チン!」
-
テレビのリモコン
- ボタンを押す → 信号を送る → テレビが受信 → チャンネルが変わる
-
お風呂の給湯器
- 温度を設定 → お湯を出す → 設定温度になるよう調整 → 一定温度を保つ
素晴らしい!これであなたも「プログラミングの世界」の入り口に立ちました。次のレッスンで、さらに深く学んでいきましょう!