困りごと:プロジェクトフォルダが整理されていない
😵 こんな状況になっていませんか?
my-project/
├── index.html
├── index_backup.html
├── index_old.html
├── index_最新.html
├── style.css
├── style_修正前.css
└── script_動作確認済み.js
どのファイルが最新で、どれが古いバージョンなのか分からない... 履歴管理を始めたいけど、どこから手を付ければいいの?
リポジトリ = 履歴を管理する「箱」
**リポジトリ(Repository)**は、プロジェクトの変更履歴を保存する特別な「箱」です。
リポジトリがあると...
my-project/(リポジトリ)
├── .git/ ← 履歴を保存する特別なフォルダ
├── index.html ← 最新版のみ
├── style.css ← 最新版のみ
└── script.js ← 最新版のみ
履歴は.gitフォルダに自動保存!
- 作業フォルダはスッキリ!最新版のファイルだけ
- 過去のバージョンはすべて
.git
フォルダに保存 - いつでも過去のバージョンに戻れる
実際にリポジトリを作ってみよう
1. プロジェクトフォルダを作成
まず、新しいプロジェクトフォルダを作りましょう:
mkdir my-first-repo
cd my-first-repo
pwd # 現在のディレクトリを確認
2. 現在の状態を確認
まだ何もない空のフォルダです:
ls -la
3. git initでリポジトリを作成!
いよいよリポジトリを作成します:
git init
「Initialized empty Git repository」というメッセージが表示されれば成功です!
4. 何が変わったか確認
ls -la
.git
という特別なフォルダが作成されました!これがリポジトリの本体です。
.gitフォルダの中身を覗いてみよう
ls -la .git/
.git
フォルダには以下のようなものが含まれています:
- config: このリポジトリの設定
- objects/: 実際のファイルの内容や履歴
- refs/: ブランチやタグの情報
- HEAD: 現在作業中のブランチ
⚠️ 重要な注意点
.git
フォルダは絶対に手動で編集しないでください!
Gitコマンドを通じて自動的に管理されます。
リポジトリの状態を確認
リポジトリが正しく作成されたか確認しましょう:
git status
以下のような情報が表示されます:
- 現在のブランチ(最初は
main
またはmaster
) - コミットがまだないこと
- 追跡されているファイルがないこと
最初のファイルを作成してみよう
リポジトリができたので、ファイルを作成してみましょう:
echo "# My First Repository" > README.md
echo "This is my first Git project!" >> README.md
cat README.md
再度statusを確認すると:
git status
「Untracked files」としてREADME.md
が表示されます。
これは「まだGitが追跡していないファイル」という意味です。
リポジトリ作成のタイミング
✅ 新規プロジェクトの場合
プロジェクトを始める最初にリポジトリを作成するのがベスト!
mkdir new-project
cd new-project
git init # 最初にリポジトリ化!
✅ 既存プロジェクトの場合
すでにファイルがあるプロジェクトでも大丈夫:
# 既存プロジェクトのシミュレーション
mkdir existing-project
cd existing-project
echo "既存のファイル" > file1.txt
echo "別の既存ファイル" > file2.txt
ls
git init
git status
よくある質問
Q: リポジトリを削除したい場合は?
A: .git
フォルダを削除すれば、普通のフォルダに戻ります:
rm -rf .git
ただし、すべての履歴が失われるので注意!
Q: 間違えて違う場所でgit initしてしまった
A: 上記と同じく.git
フォルダを削除して、正しい場所で再度git init
Q: mainブランチとmasterブランチの違いは?
A: 機能的な違いはありません。最近はmain
が推奨されています:
git config --global init.defaultBranch main
まとめ
リポジトリの作成ができました!これで:
- ✅ プロジェクトフォルダがGitリポジトリになった
- ✅
.git
フォルダに履歴が保存される準備ができた - ✅ ファイルの状態を
git status
で確認できる
ただし、まだファイルは追跡されていません。 次のレッスンでは、ファイルをGitに追跡してもらう方法を学びます!
【実践演習】リポジトリの作成と確認
実際にプロジェクトを作成して、Gitリポジトリを初期化してみましょう。
ファイルツリー
練習問題
- 新しいフォルダ
practice-repo
を作成 - そのフォルダ内でリポジトリを初期化
hello.txt
というファイルを作成git status
で状態を確認
ファイルツリー
すべて完了したら、次のレッスンに進みましょう!