🎯 この記事で学べること
- 1`mv`コマンドの基本的な使い方をマスターできます
- 2ファイルの移動とリネームの違いを理解できます
- 3よく使うオプション(-i、-n、-v)の意味と使い方を学べます
- 4ディレクトリの移動と整理の方法がわかります
- 5安全にファイル操作を行うコツが身につきます
読了時間: 約7分
mvコマンドとは
こんにちは!今回は、ファイル操作の中でも特に重要なmv
コマンドについて学んでいきましょう。
mv
は「move」の略で、ファイルやディレクトリを移動したり、名前を変更(リネーム)したりするコマンドです。面白いことに、Linuxではファイルの「移動」と「リネーム」は同じコマンドで行うんです!これは最初は少し不思議に感じるかもしれませんが、使い方を覚えると、とても便利なことがわかりますよ。
基本的な使い方
mv
コマンドの基本的な形は「mv 移動元 移動先
」です。これだけで移動もリネームもできちゃいます!
ファイルのリネーム
同じディレクトリ内で別の名前を指定すると、リネームになります。
ファイルツリー
上のPlaygroundで実行すると、draft.txt
がfinal.txt
に名前が変わりましたね!内容はそのままです。
ファイルの移動
別のディレクトリを指定すると、ファイルの移動になります。
ファイルツリー
移動とリネームを同時に
実は、移動とリネームを同時に行うこともできます!
ファイルツリー
mv
コマンドは、元のファイルを削除して新しい場所に作り直すのではなく、ファイルシステム上の「場所情報」を変更するだけなので、とても高速に動作します!
よく使うオプション
mv
コマンドにも、より安全で便利に使うためのオプションがあります。
-i オプション(対話的移動)
-i
オプションは、移動先に同名のファイルがある場合、上書きする前に確認してくれます。これは本当に重要です!
ファイルツリー
確認メッセージが出たら、y
で上書き、n
でキャンセルです。大切なファイルを守るために、-i
オプションを使う習慣をつけましょう!
-n オプション(上書き防止)
-n
オプションは「no-clobber」の略で、既存のファイルを絶対に上書きしません。
ファイルツリー
-v オプション(詳細表示)
-v
オプションは何を実行したか表示してくれます。
ファイルツリー
ディレクトリの操作
mv
コマンドは、ディレクトリの移動やリネームもできます。cp
コマンドと違って、-r
オプションは不要です!
ファイルツリー
🎮 理解度チェック
Q1: 同じディレクトリ内でmv file1.txt file2.txt
を実行すると何が起きますか?
Q2: 既存ファイルの上書きを絶対に防ぐオプションは?
Q3: mv
コマンドでディレクトリを移動する際に必要なオプションは?
実践的な使い方
ファイルの整理
散らかったファイルを整理する例を見てみましょう:
ファイルツリー
バックアップの作成
作業前にバックアップを取る方法:
ファイルツリー
一時ファイルの処理
ファイルツリー
注意点とトラブルシューティング
よくある間違い
1. 意図しない上書き
# 危険!大切なファイルが消える可能性
$ mv newfile.txt important.txt # important.txtが上書きされる!
# 安全な方法
$ mv -i newfile.txt important.txt # 確認してくれる
$ mv -n newfile.txt important.txt # 上書きしない
2. ディレクトリの扱い
ファイルツリー
スペースを含む名前
ファイルツリー
安全な操作のコツ
エイリアスを設定して、常に確認するようにしましょう:
# ~/.bashrcに追加
alias mv='mv -i' # 常に確認
移動前に確認する習慣:
ファイルツリー
便利な使用例
連番ファイルの作成
# ファイルに連番を付ける
for i in {1..5}; do
mv document.txt document_$i.txt 2>/dev/null || touch document_$i.txt
done
拡張子の一括変更
# .txtを.bakに変更
for file in *.txt; do
mv "$file" "${file%.txt}.bak"
done
ファイル名の正規化
# スペースをアンダースコアに変換
for file in *\ *; do
mv "$file" "${file// /_}"
done
📝 まとめ
今回はmv
コマンドについて学びました!
mv
はファイルやディレクトリの移動とリネームを行うコマンド- 基本形は
mv 移動元 移動先
- 同じディレクトリ内ならリネーム、別ディレクトリなら移動
-i
で確認、-n
で上書き防止、-v
で詳細表示- ディレクトリの移動に特別なオプションは不要
- 大切なファイルを扱うときは
-i
オプションを使おう
次はcatコマンドでファイルの内容を表示する方法を学びましょう!
YouTube動画で復習
動画でさらに詳しく学びたい方は、CommandAcademyのYouTubeチャンネルをチェック!視覚的にコマンドの動作を確認できます。
mv
コマンドは、ファイル整理の要となるコマンドです。特に-i
オプションを使う習慣をつけることで、大切なファイルを誤って上書きすることを防げます。cpとrmを組み合わせたような動作をするので、慎重に、でも便利に使いこなしていきましょう!