🎯 この記事で学べること
- 1`ls`コマンドの基本的な使い方をマスターできます
- 2ファイルとディレクトリの一覧を効率的に表示する方法がわかります
- 3よく使うオプション(-l、-a、-h)の意味と使い方を理解できます
- 4隠しファイルの表示やファイルの詳細情報の見方を習得できます
- 5実務でよく使う`ls`の活用テクニックが身につきます
読了時間: 約5分
lsコマンドとは
こんにちは!今回は、Linuxで最も頻繁に使うコマンドの一つ、ls
コマンドについて学んでいきましょう。
ls
は「list」の略で、まるで部屋の中を見渡すように、ディレクトリ(フォルダ)の中身を一覧表示してくれる便利なコマンドです。Windowsでフォルダを開いたときに見える画面を、コマンドラインで実現するものだと思ってくださいね。
基本的な使い方
まずは一番シンプルな使い方から始めましょう。ls
と入力するだけで、現在いるディレクトリの中身が表示されます。
ファイルツリー
上のPlaygroundでls
を実行してみてください。いくつかのファイルやディレクトリが表示されましたね!
実行すると、こんな感じで表示されます:
$ ls
documents downloads music pictures videos
これで現在のディレクトリ内にある、すべての「見えるファイル」と「ディレクトリ」が表示されました。簡単ですよね!
よく使うオプション
さて、ls
コマンドの基本はわかりましたが、もっと詳しい情報を知りたいときはどうすればいいでしょうか?そんなときは「オプション」を使います!
-l オプション(詳細表示)
-l
オプション(エルと読みます)を使うと、ファイルの詳細情報が見られます。まるでファイルの身分証明書のようなものですね。
ファイルツリー
実行結果を見てみましょう:
$ ls -l
total 20
drwxr-xr-x 2 user staff 4096 Jan 15 10:00 documents
drwxr-xr-x 2 user staff 4096 Jan 15 10:00 downloads
-rw-r--r-- 1 user staff 156 Jan 15 10:00 readme.txt
うわ、たくさん情報が出てきましたね!でも大丈夫、一つずつ見ていきましょう:
- 1列目 (
drwxr-xr-x
): ファイルタイプと権限- 最初の
d
は「ディレクトリ」、-
は「通常のファイル」を表します
- 最初の
- 2列目 (2): リンク数(今は気にしなくて大丈夫です)
- 3列目 (user): ファイルの所有者
- 4列目 (staff): グループ名
- 5列目 (4096): ファイルサイズ(バイト単位)
- 6-8列目 (Jan 15 10:00): 最終更新日時
- 9列目 (documents): ファイル名
-a オプション(隠しファイル表示)
Linuxには「隠しファイル」という特別なファイルがあります。.
(ドット)で始まる名前のファイルは、通常のls
では表示されません。でも-a
オプションを使えば、これらも見ることができます!
ファイルツリー
$ ls -a
. .. .bashrc .config documents downloads
おっと、.bashrc
や.config
のような、ドットで始まるファイルが現れましたね!これらは設定ファイルであることが多いです。
.
は現在のディレクトリ、..
は親ディレクトリを表す特別な記号です。これらは常に存在します。
-h オプション(人間が読みやすい形式)
-h
オプションは「human-readable(人間が読みやすい)」の頭文字です。ファイルサイズを「4096」のようなバイト数ではなく、「4.0K」のようにわかりやすく表示してくれます。
$ ls -lh
total 20K
drwxr-xr-x 2 user staff 4.0K Jan 15 10:00 documents
-rw-r--r-- 1 user staff 1.5M Jan 15 10:00 large_file.pdf
1.5Mは1.5メガバイトという意味です。これなら一目でファイルの大きさがわかりますね!
🎮 理解度チェック
ここまでの内容を理解できているか、確認してみましょう!
Q1: 隠しファイルも含めてすべてのファイルを表示するオプションは?
Q2: ファイルの詳細情報(権限、所有者、サイズなど)を表示するオプションは?
オプションの組み合わせ
実は、複数のオプションを同時に使うこともできるんです!よく使う組み合わせを見てみましょう。
ファイルツリー
ls -la
はls -l -a
と同じ意味です。オプションはまとめて指定できるので、タイプが楽になりますね!
また、人間が読みやすい形式で詳細を表示したい場合は:
ファイルツリー
これで、隠しファイルも含めて、すべてのファイルの詳細情報が見やすい形で表示されます。便利でしょう?
便利な使い方
特定のディレクトリの内容を表示
現在のディレクトリではなく、別のディレクトリの中身を見たいときは、ディレクトリ名を指定します:
ファイルツリー
ワイルドカードを使った表示
特定のパターンに一致するファイルだけを表示したい場合は、ワイルドカード(*
)が使えます:
ファイルツリー
これで.txt
で終わるファイルだけが表示されます。便利ですね!
ソート順の変更
ファイルの並び順を変えることもできます:
# 更新時刻でソート(新しい順)
$ ls -lt
# ファイルサイズでソート(大きい順)
$ ls -lS
-t
は「time(時間)」、-S
は「Size(サイズ)」の頭文字です。大文字と小文字で意味が違うので注意してくださいね。
🎮 応用問題
Q3: 現在のディレクトリ内の.txt
ファイルを、詳細情報付きで表示するコマンドは?
📝 まとめ
今回はls
コマンドについて学びました!
ls
は現在のディレクトリ内のファイルとディレクトリを一覧表示するコマンド-l
オプションで詳細情報(権限、所有者、サイズなど)が見られる-a
オプションで隠しファイル(ドットで始まるファイル)も表示できる-h
オプションでファイルサイズを人間が読みやすい形式で表示- オプションは組み合わせて使える(例:
ls -lah
)
最初はls
、ls -l
、ls -la
の3つを覚えるだけで十分です。これらをマスターしたら、他のオプションも試してみてくださいね。
次はcdコマンドでディレクトリを移動する方法を学びましょう!
練習あるのみです!上のPlaygroundで色々なコマンドを試して、ls
コマンドに慣れていきましょう。