🎯 この記事で学べること
- 1`cat`コマンドの基本的な使い方をマスターできます
- 2ファイルの内容を表示する方法がわかります
- 3複数ファイルの連結方法を理解できます
- 4簡単なファイル作成テクニックを学べます
- 5行番号表示などの便利なオプションが使えるようになります
読了時間: 約6分
catコマンドとは
こんにちは!今回は、ファイルの中身を見るための基本コマンド、cat
について学んでいきましょう。
cat
は「concatenate(連結)」の略ですが、実際にはファイルの内容を表示するために最もよく使われています。短いファイルの内容をサッと確認したいときに便利なコマンドです。Windowsでいうとメモ帳でファイルを開くようなイメージですが、もっと素早く内容を確認できます!
基本的な使い方
cat
コマンドの最も基本的な使い方は、ファイル名を指定して内容を表示することです。
ファイルツリー
上のPlaygroundで実行すると、greeting.txt
の中身が全て表示されましたね!cat
は指定したファイルの内容を画面に出力します。
実行結果はこんな感じです:
$ cat greeting.txt
Hello, World!
Welcome to Linux
cat command is useful!
複数ファイルの表示と連結
cat
の本来の意味「連結」を活かして、複数のファイルを続けて表示できます。
ファイルツリー
ファイルの連結と保存
複数のファイルを連結して、新しいファイルとして保存することもできます:
ファイルツリー
リダイレクト(>
)を使うことで、cat
の出力を新しいファイルに保存できます。これは複数のファイルを1つにまとめたいときに便利です!
よく使うオプション
cat
コマンドには、表示を見やすくするための便利なオプションがあります。
-n オプション(行番号表示)
-n
オプションを使うと、各行に行番号を付けて表示できます。コードやログファイルを見るときに便利です!
ファイルツリー
-b オプション(空行以外に番号)
-b
オプションは、空行を除いて行番号を付けます。
ファイルツリー
-s オプション(連続空行を圧縮)
-s
オプションは、連続する空行を1行にまとめます。
ファイルツリー
🎮 理解度チェック
Q1: cat file1.txt file2.txt
を実行すると何が起きますか?
Q2: 行番号を表示するオプションは?
Q3: cat > newfile.txt
を実行すると何が起きますか?
実践的な使い方
簡単なファイル作成
cat
を使って、キーボードから直接ファイルを作成できます:
ファイルツリー
通常はcat > ファイル名
の後、キーボードで内容を入力し、Ctrl+Dで終了しますが、上の例では「ヒアドキュメント」という技法を使って自動化しています。
ファイルの追記
>>
を使うと、既存のファイルに内容を追加できます:
ファイルツリー
設定ファイルの確認
システムの設定ファイルを確認する際によく使います:
ファイルツリー
パイプと組み合わせた使用
cat
の出力を他のコマンドに渡すこともできます:
ファイルツリー
catコマンドの制限と代替
大きなファイルには不向き
cat
はファイル全体を一度に表示するため、大きなファイルには向いていません:
# 大きなファイルをcatで見ると...
$ cat very_large_log.txt
# 画面が大量のテキストで埋まってしまう!
大きなファイルを見る場合は、less
やmore
コマンドを使いましょう。これらはページ単位で表示してくれます。
用途に応じた使い分け
| 用途 | 推奨コマンド | 理由 |
|------|------------|------|
| 短いファイルの確認 | cat
| 素早く全体を表示 |
| 長いファイルの閲覧 | less
| ページ単位で表示 |
| ファイルの先頭確認 | head
| 最初の数行だけ表示 |
| ファイルの末尾確認 | tail
| 最後の数行だけ表示 |
便利な使用例
複数ファイルの比較
# 2つの設定ファイルを並べて表示
echo "=== 開発環境 ==="
cat config.dev.ini
echo -e "\n=== 本番環境 ==="
cat config.prod.ini
ログファイルの結合
# 日付別のログを1つにまとめる
cat access.log.2025-01-* > january_access.log
テンプレートからファイル生成
ファイルツリー
📝 まとめ
今回はcat
コマンドについて学びました!
cat
はファイルの内容を表示する基本コマンド- 複数ファイルを連結して表示・保存できる
-n
で行番号表示、-b
で空行以外に番号、-s
で連続空行を圧縮- 簡単なファイル作成や追記にも使える
- 大きなファイルには
less
やmore
を使おう
次はheadコマンドでファイルの先頭部分だけを表示する方法を学びましょう!
YouTube動画で復習
動画でさらに詳しく学びたい方は、CommandAcademyのYouTubeチャンネルをチェック!視覚的にコマンドの動作を確認できます。
cat
コマンドは、Linuxでファイルを扱う際の基本中の基本です。短いファイルの確認、ファイルの連結、簡単なファイル作成など、日常的に使う場面がたくさんあります。まずは単純なファイル表示から始めて、徐々に応用的な使い方も試してみてくださいね!